市立加西病院
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病院事業管理者からの報告

平成29年7月1日
病院事業管理者 兼 院長  北嶋 直人

「価値ある病院を目指して」

昨年4月に病院長を引き継いだ北嶋です。この1年間は山邊病院事業管理者と共に病院運営に携わって来ましたが、7月より病院事業管理者も継承することになりました。名実共に病院の責任者となり、身が引き締まる思いです。山邊先生には顧問(兼)教育担当として残っていただいて、これまで以上に研修医を含めた若い医師の指導に当たってもらうことになっています。

加西病院は現在、大きな変革期に来ています。日本全体が人口減少、超高齢社会に向かって進んでいる中で、国の医療制度改革のテンポが速まり、この北播磨圏域でも状況が急速に変化しています。特に近隣に新しい統合病院が次々と開設された影響は様々な形で及んできており、昨年度は勤務医師の減少に伴って入院患者数が減ってしまい、病院経営が非常に厳しい状況となりました。加西市からの繰入金によって経営は維持できていますが、加西病院は大丈夫だろうかと心配されている住民の方々も多いと思います。

経営を安定させ、継続可能な病院運営を行うことが私自身に課せられた任務であり、市民の皆さんが必要とされている医療が提供できるように、本院の本質的な機能と役割を検討し直しています。

これまで本院は加西市で唯一の急性期総合病院として、救急医療や重症疾患への高度医療を提供できるように努力してきました。今後も急性期医療を継続できるように、引き続き力を注いでいく方針に変更はありません。市内で急性期医療を受けたいというニーズは存在しており、高齢化の進行とともに、「遠くて大きい病院よりも、近くの加西病院」の価値は高まります。

加西病院が今後も元気に急性期医療を続けられるためには、急性心筋梗塞などの循環器疾患、胃癌・大腸癌などの消化器癌に対する内視鏡治療や外科手術、高齢者に多い股関節手術、白内障などの眼科手術等、本院が得意としている分野を積極的に利用していただくことが重要です。

一方で、地域にとって必要なのは急性期医療だけではありません。一昨年度から開設した地域包括ケア病棟は、急性期医療を目的で入院すると平均14日で退院していく実態に適応が困難な、多くの高齢入院患者さんに対して、退院に向けての調整やリハビリを受けて元気で自宅に戻ってもらえる時間的な余裕を作り出すことに役立って来ました。

今後のさらなる高齢化に対応するために、国としては、これまで優遇されて来た急性期医療よりも、回復期に対応できる医療の充実を掲げています。本院でも地域包括ケア病棟をさらに充実させることを重要課題としてとらえ、病院を挙げて取り組み始めています。これまでの急性期医療が終わった後の退院までの単なる時間稼ぎではなく、しっかりとケアをして、少しでも元気な状態で自宅や施設に戻ったもらえる回復期病棟を目指しています。さらに、もともと自宅や施設での生活に支援が必要で、介護や訪問診療を受けておられる方々が体調を崩して入院加療が必要となった時に受け皿となり、再度自宅や施設に戻れるように支援する体制もつくろうとしています。

以上、加西病院の今後目指すべき体制として、急性期医療を中心としながら、回復期医療にも積極的に取り組んでいくことで、市民の皆さんや市内の開業医及び介護サービス機関にとって利用しやすい病院を目指す所存です。