市立加西病院
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広報かさい

平成27年3月号掲載

「地域包括ケア病棟」の導入

地域医療再編の動き

地域医療再編について、国の方針は急性期病床の削減(回復期・慢性期病床への転化)と在宅医療です。特に前者を足早に進めています。最近の動きは、二次医療圏(加西市の場合は北播磨圏)で、高度急性期病床、急性期病床、回復期病床、慢性期病床に該当する患者がどれぐらい地域の病院に入院しているかのデータを収集分析し、解析結果を県に返す流れが進んでいます。その結果を基に、二次医療圏の病院の役割を調整する県主導の「地域医療構想調整会議」のスタートが目前の状況です。

「地域包括ケア病棟」の設置

病院機能再編のターゲットは看護体制の厚い7対1病床(入院患者7人に対し看護師1人)の削減です。国は平成26年度の診療報酬改訂で全国の7対1病床を半減させる計画でしたが、削減に失敗しました。そのため平成28年度はもっと厳しい施設基準に引き上げが行われます。加西病院も現在は全病床が7対1ですが、対応を行わなければ10対1基準に格下げとなり、医療体制は薄く経営も悪化します。

この対策として検討しているのが、一つの病棟を「地域包括ケア病棟」とすることです。「地域包括ケア病棟」は、急性期治療が終わった患者さんの在宅への退院を支援する機能と位置付けられています。患者さんにとっては、退院までに回復期医療の期間が置かれ、在宅復帰がしやすくなります。またこの病棟に変わると、7対1基準の対象から除かれるので、病院全体として7対1基準を達成しやすくなります。

急性期機能の病院医療を維持

当院では、一旦入院すると退院するまで同じ病棟で治療を受けることが通常でした。今後、「地域包括ケア病棟」を運営すると、途中で別の病棟に変わることが起こるようになります。急性期治療の必要な方は急性期病棟にいて、病状が落ち着けば退院までの期間は「地域包括ケア病棟」に変わることになります。もちろん病棟が変わっても主治医は変わりません。

「地域包括ケア病棟」の運用によって、市民にとって大切な厚い医療体制の急性期機能を維持することができます。一方で、回復期にも入院医療を提供する余裕ができます。市民の方々には、入院中に「地域包括ケア病棟」への転棟、およびその際に一部の医療提供が変化することをご理解いただき、また、地域医療再編の流れの中で、加西病院が元気な急性期病院としてこの地に残って行くことにご支援をいだだきますようお願い申し上げます。

(病院事業管理者・院長 山邉裕)