市立加西病院
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広報かさい

平成28年12月号掲載

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)

蓄膿症という名前の病気を聞いたことがあると思いますが、正式名称は慢性副鼻腔炎です。今回は、慢性副鼻腔炎とその治療について解説します。

副鼻腔炎とは

鼻には、4 つの副鼻腔(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形洞)と言われる、入り口が狭い洞窟のような空間があります。この洞窟に感染や炎症を起こすと、副鼻腔炎です。

慢性副鼻腔炎の症状

慢性副鼻腔炎の症状は、黄色い鼻水(鼻漏)です。アレルギー性鼻炎は、透明で水のような鼻水とくしゃみが特徴であり、症状で区別できます。

副鼻腔炎がひどくなるとポリープができて、鼻づまり(鼻閉)や、においがしないという嗅覚障害の症状が出てきます。

慢性副鼻腔炎の検査

耳鼻咽喉科を受診すると、鼻副鼻腔ファイバーの検査を受けることになります。鼻に麻酔のスプレーをしたのち、鼻の穴から、直径4㎜ほどの軟らかいファイバーを入れる検査です。気持ち悪いですが、痛みの強い検査ではありません(検査の刺激により、半日ほど鼻水が出ることがありますが、翌日には止まりますので心配はいりません)。

ファイバーで覗いて、汚い鼻水やポリープがあれば、副鼻腔炎です。風邪のあとに短期間で悪化したものは、急性副鼻腔炎、2、3 カ月以上症状が続いているものは慢性副鼻腔炎です。

ポリープが多発する特殊な副鼻腔炎を疑う場合は、画像検査(CT およびMRI)を行います。CT で副鼻腔内の炎症の状態や程度を確認します。腫瘍や真菌(カビ)などが疑われる場合は、MRI 検査も行います。

慢性副鼻腔炎の治療

黄色い粘稠(ねんちゅう)な鼻水が出ている場合は、抗生剤などの内服(1 ~ 3 カ月)を行います。大きなポリープがある場合は、基本的には手術が必要になり、加西病院でも数多く行っています。

慢性副鼻腔炎に対して、内視鏡下鼻副鼻腔手術を行います。入院期間は約8 日間で、一般的に全身麻酔で行います。鼻の穴から硬性の内視鏡をいれて、ポリープや膿汁を除去し、副鼻腔の入り口を広げて副鼻腔内が十分に換気ができるようにします。術後に、通院処置と自宅での洗浄も、鼻の中がきれいに治るために大切です。

手術を受けることで、鼻水が減り、鼻づまりの症状が大きく改善し、早く手術を受けておけばよかったと言われる方もいます。症状改善の見込みは、副鼻腔炎の程度にもよりますが、症状で困っている方は受診をお勧めします。

症状によっては風邪薬を服用しないでください

風邪をひいて黄色の鼻水が出ている場合は、鼻水を止めるような抗アレルギー剤や風邪薬を服用すると、汚い膿が副鼻腔に残って副鼻腔炎となり、治癒が遅くなることがあります。

風邪の初期に風邪薬を服用するのは良いのですが、鼻水に色がついて粘くなってきたら、風邪薬などは服用しないようにしましょう。

(耳鼻咽喉科部長 堅田敬太)