市立加西病院
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広報かさい

平成29年11月号掲載

臨床心理士とは

加西病院に臨床心理士が配属されたのは、精神科が新設された昭和59 年です。以来、精神科を受診される患者さんや市民の皆さまの心の健康を支える役割を担ってきました。近年は非常勤職員が日替わりで勤務し、平成27 年4 月から2 名が常勤職員として勤務しています。

臨床心理士の業務

臨床心理士は病院以外の場所でも福祉の増進のために働いています。学校や保健所、家庭裁判所、職業安定所、企業の保健管理部門など、活動の場所は様々です。臨床心理士の仕事の大きな柱のひとつは、臨床心理学の視点を持って「相談を受け、問題を解決していくよう援助する」ことです。病院では主に2 つの業務を担っています。


①心理査定(アセスメント)/面談や心理検査を通じて、物事の捉え方の特徴、生活しづらさや苦悩の原因を推定し、どのようなことを感じ、望んでいるかを理解するために行います。ご本人の承諾を得て負担をかけないように行いますので、安心して受けていただけます。


②心理療法/来談される方がご自身について理解を深め、自己治癒力が活性化されるよう援助していきます。「心理療法を受けたらすぐに解決する」と誤解されることがありますが、相談内容に様々な要因が複雑に絡み合うことが多く、時間をかけて取り組んでいくことがほとんどです。安易に助言を提供するのではなく、ご自身で問題に向き合っていけるように支援することも、世間一般のイメージとは異なります。

医療における臨床心理士の役割

医療の場では、身体症状の治療に集中せざるをえないために、患者さんやご家族の心の揺れに対して十分に配慮できないまま時が経過してしまうことがあります。人が豊かに生きていくために医療が発展してきたからこそ、身体的治療の専門家である医療スタッフと心の専門家である臨床心理士が協同し、心身を総合的にケアすることが重要です。

「病を抱えて生きていくこと」について、心理士独自の眼差しを持って支援に携わり、おひとりおひとりが生きやすさを増していくよう役割を果たしていきます。

(臨床心理士 久下絵利香 中野江梨子)